+ necollabo 9 +



+ + + 思い出話 + + +

学生時代の千種と悪巧み仲間。
かなり煩い連中でセンセイにも叱られまくっていたと思しき。
でも可愛がられていたし、信用はされていたんではないかと。

「学校に無意味に楽器を持ち込むんじゃありません!」
「だったら先生顧問になってよ」
「っ先生は音楽は…ごにょごにょ…」
「美和ちゃん、名前だけでいいからさ」
「ってそんなのはっ」
「ならいーよ、路上ライブやろうぜ」
「いいね」
「よくなーいっ、条例に反します!」(そうなの?)
「美和ちゃん、頼むよ」
「美和ちゃん先生、愛してる」
「っこ…の悪ガキが〜っ」

そんな日常。


「なぁ、何処行くって言ったっけ?」
「いつもの店、ラーメン美味いとこ」
「じゃぁこっちだろ」
「へぇ? 近道?」
「……千種、どっか寄りたいのか?」
「別に、あ、でも雑誌出てる筈だ」
「じゃぁ本屋はこっちだろうが」
「何処の本屋行く気だったんだよ」
「や、別に、どこでもオッケ」

無駄に歩くのも全然平気。
「なぁなぁ、これおもしれーよ」
「あぁ? …なんで子供のおもちゃに…」
「千種だから」
「…あぁ、千種だな…」
道端の彼是にイチイチかまいながら歩くので、ソレが目的に見えなくもない。らしい。
場合によってはナンパに雪崩れ込みとかしそうです、逆ナン?






「そう言えば、千種って落ちてたんだよねぇ、お腹すかせて」
「ぁあ?」
「で、拾ったんだった」
「って別にお前に拾われた覚えは…?」ん?
「でも俺、拾ったんだよ、千種のこと。ごはん食べさせてさ〜」
「………ん?」記憶を辿ってみる。

『どうしたの、家出?』
『んーん? 帰るとこ、駅どっち?』
『何処の駅のこと? 歩いて行ける範囲には心当たりないけど……お腹空いてるの?』
『あ、そういや腹減った〜』
『おいで、ごはん食べよう』

千種は簡単におごられる…警戒しなさいよアンタ…;王子悪い人でなくて良かった…。
にしてもどんな出会いだ;
まぁ…千種にはこんなのは日常茶飯事…。
++ アイルのいもうと ++


「お兄様っ、今度はいつ帰ってくるの?」
 「……」
「教えてくれるまで今日は帰らないからっ」
「今、忙しぃんだから今日は帰れよ」
「何でいつもあなたが出てくるのよっ。 私はお兄様に聞いてるんだからっ」
「…オマエ、声でけーよ」
「余計なお世話っ。 邪魔だからどいて頂戴っ」
「…詩音、どうにかしろ」
「って、無理言うなっ」
「千種」
「はぁあああ!?」

お前の得意な可愛いのがいるから来いと千種に呼び出されました。

「あ、ホントだ可愛いねー、髪ふわふわだぁ……お兄ちゃんと遊ぶ?」
「ナンパはすっこんでなさい!」
「あ、声も可愛いんだ」(天然)
「………この人なに…? っお兄様?!」

「ほら、りょく、見てご覧よ、ふわっふわ」
「………」(ちょっとびくびく;)
「あ、りょくはちょっと伸びたね、切ろうか」
(既に関心が100パーセントりょくに移ってる)
「そうだ、表参道の生地屋さんでリボン生地買って帰ろう♪」少女を見てて思うところあったらしい・笑

「コレ、あなたに似合いそうだからあげるわ」
びくっ;「……」



「かわいーわっ、お人形さんみたいv」
はっ。
「私、お兄様を探しに行かなきゃいけないんだったわ。 じゃ、りょくちゃんまたね〜」


「りょく、お礼言った?」
ふるふるふる
「ビックリしちゃって言えなかった?」
こくこくこくっ
「そっか…俺もうっかり名前聞きはぐっちゃったなぁ…あとでちー兄に聞かなくちゃね、
あ……落ちちゃうか…りょくの髪さらさらだ。(衿元にきゅっ)これでよし、かわいいや。」

びっくりしたりょくが甘えて抱っこをせがむので、遠慮なく、甘々で連れて帰ります〜。
どんな些細な切っ掛けも逃さない男…(笑)
こんなだから女の子捕まえらんないわけだ…;